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24年の時を経てバージョンアップした「AmigaOS 3.1.4」が正式リリース


かつてアメリカに存在したコンピュータ企業・コモドールによってリリースされていたPC・Amigaの専用OSが「AmigaOS」です。コモドールが破産する直前の1994年にリリースされた「AmigaOS 3.1」の最新バージョンとなる「AmigaOS 3.1.4」が、2018年9月30日にベルギーのソフトウェア企業・Hyperion Entertainmentから正式にリリースされました。

AmigaOS 3.1.4
http://hyperion-entertainment.biz/index.php/where-to-buy/direct-downloads/188-amigaos-314


Amigaはコモドールから発売されたPCで、1980年代後半から1990年代前半にかけて、ヨーロッパを中心に人気を博したブランド。Amigaは同時代のPCの中でも突出したグラフィック性能を持ち、多くのアーティストに愛されました。例えば、日本では、フジテレビ系列で放送された子ども向け番組「ウゴウゴルーガ」のCGアニメーションはAmigaを用いて制作されていました。

by Patric Klöter

Amigaには、コモドールが開発した独自のOSが搭載されていました。当初は「Kickstart」「Workbench」などと呼ばれていましたが、1994年にリリースされたバージョン3.1から公式に「AmigaOS」と呼ばれるようになりました。


しかし、90年代初頭のPC市場はPC/AT互換機とMacintoshにほとんどのシェアを奪われていて、ニッチな成長を遂げたAmigaシリーズのコストは膨れ上がり、コモドールは1994年に倒産してしまいました。コモドールなき後は、Amigaの権利を受け継いだAmiga Inc.からAmigaの後継機「Amiga One」がリリースされ、2006年にはAmiga One向けに、AmigaOS 4.0がリリースされました。なお、AmigaOS 4.0の起動音は、80年代からAmigaを愛用していたことで知られるミュージシャンの平沢進氏が作曲したもの。

平沢進 - Eastern-boot(Amiga OS 4.0 起動音) - YouTube


今回リリースされたAmigaOS 3.1.4は、コモドール名義でリリースされた最後のOS「AmigaOS 3.1」の最新バージョンです。記事作成時点でAmigaOSの開発・改変・販売・配布の権利はHyperion Entertainmentが所有しているため、今回のリリースは公式のものということになります。AmigaOS 3.1の正式なバージョンアップが行われるのはおよそ24年ぶりとなります。Hyperion Entertainmentは「AmigaOS 3.1.4は、おそらくOS 3.9と同じくらい大きなアップグレードで、安定性と堅牢性はこれまで以上です」と述べています。


Hyperion Entertainmentが発表しているAmigaOSのバージョンアップの仕様は以下の通り。

・20以上のモジュール、より多くのディスクベースのコアOSコンポーネントの修正・更新・追加
・モトローラの680x0系CPUすべてのネイティブサポートと堅牢な自動構成プロセス
・大容量のハードディスクや、MOなどのスーパーフロッピー形式への対応
・AmigaOSのグラフィカルシェルである「Workbench」の近代化
・フロッピーディスクやハードディスクからデータをサルベージできるツールの追加
・AmigaOSのコマンドラインインタプリタ(CLI)であるAmiga CLI/AmigaShellの大幅な再設計
・AmigaOSのファイルハンドラであるCrossDOSとCD-ROMファイルシステムの改善
・プリンタドライバの刷新、ならびにPCLPostScriptなどへの対応
・従来の4色でデザインされたアイコンに加えて、プロがデザインしたカラフルなアイコンセットを追加

また、AmigaOS 3.1.4のために描き下ろされた新しい限定壁紙が用意されているのこと。


AmigaOS 3.1.4は、Amiga500/600/2000向け・Amiga1200向け・Amiga3000向け・Amiga4000向け・Amiga4000T向けの5種類が用意されていて、それぞれ34.44ドル(約3800円)でダウンロード販売されています。

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in ソフトウェア,   動画, Posted by log1i_yk